愛犬ミニチュアダックスフンドが生後2ヶ月ごろ、プラスチック片を大量に誤飲しました。
そのとき飼い主が身をもって経験したことは?
子犬を我が家にお迎えして数週間のできごとで飼い主は動揺しながらも、情報収集をし病院へ連絡をとり指示を仰ぎました。
この記事では、当時飼い主が実際に対応したことや、感じたことなどを経験談としてまとめました。
子犬の誤飲:経験談
- 何を誤飲したのか
- 誤飲していることに気づけなかった理由
- 誤飲を疑いはじめてからの対応
- 処置後の愛犬の様子
- 愛犬の誤飲経験からの教訓
- ペット保険は必要かどうか
上記について、当時の状況に沿ってわかりやすくお伝えします。
ぜひ最後までご覧ください。
噛み防止のコードカバーを誤飲?ケージの中も要注意!
我が家に2ヵ月のミニチュアダックスフンドをお迎えした季節は冬。
朝夕の寒さに備えて、電気アンカをハウスの中に用意しました。
愛犬が電気コードをかじる危険性については、以前より認識していたので、電気アンカのコードを覆う『コードカバー』が付いている商品を購入。
電気コードにコードカバーが付いていれば安心……と飼い主は思い込み、今回のコードカバー誤飲事故につながるとは、露ほども疑いませんでした。
飼い主は、生後2ヶ月のミニチュアダックスフンドの噛む力を侮っていました。
調べてみると、人間の噛む力は40㎏前後に対して、小型犬の噛む力は平均100㎏あるそうです。
上記の知識が不足していた飼い主。
生後2ヵ月のミニチュアダックスフンドでも、コードカバーを噛み砕くことは可能なのです。
さらに、犬は雑食のため口に入る物であれば基本なんでも飲み込んでしまう習性が、今回のコードカバー誤飲へとつながったと考えられます。
愛犬が誤飲し続けた?誤飲に気づけなかった理由
- 子犬をかまわない期間だった
- 食欲旺盛、排泄物も異常なし
- 1週間健診で異常なしと言われた
- 基本ケージ内で過ごしていた
- ケージ内は安全だと過信していた
上記は、飼い主が考えた誤飲に気づけなかった理由です。
子犬をお迎えするのは初めてのことだったので、ペットショップのスタッフや書籍を参考にしました。
お迎え当日から1週間は『普段の生活のまま、子犬にかまわずスルーしましょう』と指示があったので、食事や排泄物処理などの基本のお世話以外は必要以上にかまうことはせず指示を徹底。
愛犬ももの様子は、食欲はあり排泄物の異常もなく、睡眠もとれていました。
我が家へお迎えしてから1週間健診で、初めて動物病院を受診。
キャリーバッグから出したとき、口の周りやバッグに少量の嘔吐物が……。
今まで、嘔吐したことはなかったので念のため病院で1時間ほど預けて様子見となりました。
病院へ迎えに行くと、
「初めての外出でバッグの揺れもあり酔ったのでしょう。とても健康で異常はありません」と言われ、ひと安心。
しかし、このとき既に愛犬もものお腹には、プラスチック片があったと考えられます。(後日受診した獣医師談)
コードカバー破損を確認
上記画像の状態になった期間は約2週間。
破損したコードカバーの破片はなく、この画像の電気アンカを発見したとき背筋が凍る思いでした。
当時を思い返してみると……
夜ケージ内でカリカリ……と変な音が聞こえる日がありました。
夫に伝えてケージ内を確認してもらいましたが、特に異常はないとのことでスルーしてしまいました。
今思えば、なぜ自分で確かめなかったのか……と悔やまれます。
数日たっても、時折聞こえるカリカリ音がどうしても気になったので、ケージ内やハウスを徹底的に確認。
ここでようやく、電気アンカのコードカバー破損に気がついたのでした。(猛省)
誤飲を疑い始めてからの行動
- 書籍やネットから情報を集め近隣の動物病院へ電話連絡
- 破損した現物を持参して動物病院受診
- 動物病院受診した結果
この時点では、食欲旺盛、水分もとれており排泄も問題なく機嫌良し。
愛犬ももが誤飲している姿は未確認でしたが、コードカバーの破損はしっかり確認できたので、誤飲しているかもしれないという視点で情報取集をはじめました。
書籍やネットから情報を集め近隣の動物病院へ電話連絡
プラスチック片を誤飲した場合は、できるだけ早く病院を受診したほうが良いと知りました。
まずはじめに、1週間健診でお世話になった病院へ電話すると、「誤飲していた場合、当院では処置ができないため他の病院へ……」とのことでした。
続いて近所の動物病院に電話連絡すると、同じような理由で全て断られ……。
範囲を広げて動物病院を探し、ようやく受診可能な動物病院を見つけましたが、この時点で愛犬ももの様子が変わりあまり動かず、ぐったりしはじめました。
破損した現物を持参して動物病院受診
電話連絡をしてから動物病院を受診。
上記の様子を全て伝え、コードカバーが破損している電気アンカの現物を見せました。
上記のやり取りをしたのち、飼い主は一度病院を出ました。
動物病院受診した結果
4時間後、指示通り16時ごろ夫と二人で動物病院へ戻りました。
ここで衝撃的な事実が……。
レントゲンには、プラスチック片と思われる黒い影が10個以上確認できました。
ちなみに、本来、お腹に異物がある状態で、固いドッグフードを食べ続けると、胃や腸で詰まってしまい嘔吐や最悪な場合、危険な状態になることがあるそうです。
当時は、お湯でふやかした状態のドッグフードを与えていたため異物の隙間を通り、詰まらずに嘔吐しなかったのでは……とのことでした。
上記のようなやり取りをしたと思います。
【閲覧注意】嘔吐物の一部画像
※こちらをクリックすると画像が表示されます
※コードカバーのプラスチック片が目視できます
愛犬ももを助けてもらったことは感謝でしかないのですが、飼い主への確認もなくモルヒネ投与……は未だにモヤモヤしています。
しかし、当時の飼い主の精神状態では、獣医師にこれ以上追求することはできませんでした。
後日、別の動物病院で話したところ「こちらの病院では許可なく処置はしない……」とおっしゃっていたので、わたしのモヤモヤはあながち間違ってはいないとわかりました。
処置後の愛犬の様子について
処置されて数時間は、モルヒネの影響からフラフラ歩いていたので、自宅ではしばらくケージ内で安静に過ごすように配慮。
帰宅後数時間はウトウトしていた愛犬ももでしたが、徐々に本来の元気さが戻り安堵しました。
1週間後に再診。
このとき、前回とは違う獣医師でした。
驚いたことに、初診のやり取りがデータに残っていなかったようです。
(この病院……大丈夫なのか)
前回撮影した腹部レントゲン画像と、スマートフォンで撮影していた嘔吐物の画像を見てもらい一連の流れを理解されたようでした。
再診の結果、異物は映っていないと言われ、飼い主はレントゲン画像を二度見して獣医師に「本当に大丈夫なのですか?」と数回確認してしまいました。
1週間前に愛犬もものお腹の中にあったはずの異物はいずこへ……
排便を毎日確認していましたが、コードカバーのプラスチック片は目視できなかったので、不思議でなりません。
いろいろな意味で拍子抜けした再診となりましたが、これにて通院完了となりました。
ちなみに……現在(執筆時)、9ヵ月になった愛犬ももは、元気に過ごしています。
愛犬の誤飲からの教訓
半年がたち、あらためてコードカバーの誤飲事故を忘れないためにも、戒めとして教訓を記載しました。
- ケージ内に入っている物は、常に手に取り破損がないかを確認する
- 人任せにせず、あれ?と思ったら自分で対応・確認する
- 犬はなんでも口に入れると心得る
- 信頼できる獣医師を見つけておく
- 日頃から愛犬の状態を把握する
今後、愛犬が苦しむことがないように、上記を家族内で話し合い共通理解しました。
ペット保険は必要?動物病院での費用について
今回の誤飲事故で動物病院へ2回受診し、合計3万円前後を窓口で支払いました。
わたしたち人間には、公的な健康保険制度があり病院受診した際、窓口での支払いは原則3割負担で済みます。
しかし、ペットの場合は動物病院の窓口で飼い主が全額支払います。
わたしは、ペットショップから紹介されたペット保険に加入していました。
特典として、加入後1ヵ月間はペットショップが費用負担してもらえます。
また、加入後1ヵ月間は医療費を保険会社が負担してくれるプラン(後日申請で返金)なので実質無料。
結果、当時のコードカバー誤飲事故では、特典をフル活用できるペット保険でした。
ところで、ペット保険は必要?不要?など耳にしますが、実際はどうなのか……。
高額な医療費を出せる財源があれば保険に入っても入らなくても、どちらでもよいかもしれません。
しかし、我が家は潤うほどの財源はないので、もしものときのお守り代わりにペット保険に加入。
結果として、誤飲事故で3万円前後の出費になりましたが、ペット保険に加入していたので、安心して動物病院を受診することができました。
愛犬の命を守る!誤飲を防ぐために飼い主ができること
もし、愛犬が誤飲してしまったら……。
まずは落ち着いて、愛犬の様子を観察してから早めに動物病院へ相談。
電話相談するときのポイント
- 愛犬の現在の状態を把握する
- 何を誤飲したのか
- いつ頃から誤飲したのか
- どのくらいの量を誤飲したのか
動物病院に情報提供できるよう上記のポイントをメモしておきましょう。
また、受診するときは誤飲したであろう現物や嘔吐物・排便などを持参することを、おすすめします。
現物を持参できない場合は、スマートフォンなどで画像に残し診察時に見せましょう。
当時、我が家で起こった誤飲事故は飼い主側の問題が大きかったです。
過信や思い込みをせず、愛犬への理解と知識をつけ、常日頃から誤飲に対する意識を持つことが大切。
愛犬は人間のように言葉は話せませんが、表情や行動その他で訴えようとする生き物です。
愛犬の命を守れるのは、飼い主自身。
我が家の誤飲事故を反面教師にして、大切な愛犬の命を守ってください。